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ノミを一切使わない、「妻土台」の交換修理

2019/04/10
傷ついた妻土台

傷がついた妻土台です。どうしたらこんな風になるのか?と言うくらいにめくれています。預かり品で、引き取る前に現物を見てきたのですが、薄暗い所ではありましたが、くまなくチェックはしてきたので、さすがにこれだけ大きい壊れ方をしていれば分かったと思いますが・・・。どこでこうなったのか・・・。

いづれにしても、壊れてしまっている物は直さなければなりません。工房は今、ピアノが数台入っており、しかも馬(ピアノを寝せる特殊な台)がありませんので、二人がかりでピアノを寝せます。通常、妻土台を交換する際はノミでガンガンと切り込みをいれるのがセオリーかも知れませんが、自分はあまりやりたく無かったので、新たな手段で行いました。ドイツファイン社製の「マルチタレント」と言う商品で\36,000くらいしますが、とっても便利なアイテムです。写真のものは最新式ですが、自分は4~5年前に購入した旧型です。振り子振動工具と言われる物で、刃先が回転していないので、とても安全です。細かな振動を利用して、切断、やすり掛けなどなど色々出来ます。これを利用して、妻土台を交換しました。いくつか工程を写真でご紹介して置きます。綺麗に外す事が出来ました。その後、本体内側を平らに削り、新しい妻土台を取り付けて終了です。新品の妻土台はピカピカで気持ちがいいものです。色々な用途に使える工具なので、とても重宝しています。最近では似たような工具が各メーカーから出ている様なので、もう少し安価で手に入れる事が出来ますよ。

妻土台とは、(アップライトピアノの、左右手前のキャスターが取り付けられている、長方形のピアノの外装パーツをそう呼びます)