ピアノの弦の張り替えに便利な道具
ピアノの弦の張り替えに便利な道具
ピアノの弦を張り替えする際に一般的には、玄能(金づち、トンカチなど)で新しいチューニングピンを叩いて打ち込みます。
88鍵盤あるピアノのチューニングピンの数は230~240本ほどありますが、1台分の張弦をするには相当な回数を玄能で叩かなければなりません。ある程度大きな玄能でないと、なかなか定位置まで打ち込みが出来ないので、手首にも相当負担がかかります。
「チューニングピンストライカー」と言うエアーの力でチューニングピンを打ち込むアイテムがあります。
残念ですが、現在は販売されておりません。当時5~6万円ほどしたそうです。動画はここをクリック
すでに持ち合わされている調律師さんもいるとは思います。
偶々 調律師仲間の先輩から、「チューニングピンストライカー」の存在を知り、お借りしました。
あっと言う間に、セットした定位置まで簡単にチューニングピンを打ち込む事が出来ました。
いちいち玄能で叩く必要がなくなったので、手にも優しく優れた物だと実感致しました。
今後の張弦修理の際にも是非使いたいと思ったのですが、どうにも入手不可能だと分かり、似たような工具を作れないかと考え、ネットでくぎ打ち機を見つけました。
HiKOKIとWAKAIと言う二種類のメーカーの物を見つけ、ダメもとで2種類とも早速購入しました。
そのまま打ち込むと、フラットの位置までどんどん打ち込んでしまうので、チューニングピンの打ち込み量を調整しなければなりません。
その為に必要なのが、写真にありますアタッチメントになります。
どれだけピンの高さを残したいかによって、高さを調整しなければならないので、数種類のアタッチメントを作って置く必要があります。やり方次第では、一つのアタッチメントだけでも調整が出来るかと思いますが、今後の課題として実験して見たいと思います。
市販品でこのアイテムを見つけられます。
HiKOKI(ばら釘打機 NH90AB)は\14,000前後、WAKAI(Eハンマーミニ PN-F1)は\8,000前後で購入出来ます。 動画はここをクリック
あとはコンプレッサー(使用空気圧:0.55~0.69MPa(18~23kgf/cm2)の物があれば使えます。
使用した感覚では、どちらも打ち込みは出来ますが、強いて言えば HiKOKIの方が安定している感じはありました。
良かったら調律師の皆さん、是非お試し下さい。
こうしたら更に良くなったなど・・・情報がありましたら、是非共有させて下さい。