スタインウェイグランドピアノのアクションフレーム交換修理
スタインウェイグランドピアノ(1936年製)のアクションフレーム交換修理をしました。
スタインウェイのアクションフレームには、ハンマーレール、レギュレチングレール、サポートレールの3つのレールがジョイントされています。
このレールの中には、木材(ブビンガ)が使用されておりますが、レールが割れる事があります。
古くなればなるほど、ほとんどの物が割れてしまいます。
レールの目的としては、部品をネジで固定する為の物です。
木が割れてしまうと部品を固定出来なくなってしまう為、整調がまともに出来ず、タッチが大きくくずれて本来の正常なタッチが出せなくなてしまいます。
中古でスタインウェイを購入される方は、要チェックポイントです。
今までは傷んだレールだけを取り外し、新しいレールをハンダで固定し交換をするのが主流でしたが、このレールは前後、左右、取り付けの角度が1度でも狂ってしまうと、本来のスタインウェイのタッチが出せなくなってしまいます。
このレール交換は至難の業で、スタインウェイの工場を除いて、完璧に修理出来る方はほとんどいないそうです。
そう言った中で、3本のレールがいつかは順番に割れてしまうリスクと、完璧に直せるかどうかのリスクを考えると、アクションフレームごと交換をするのが最近では無難と言われ、修理の主流になりつつあります。
新しいフレームであれば、完璧な修理が可能となります。
レール交換をしたのは良いが、ずれた位置で取り付け修理がしてあるピアノを何度か見た事があります。
その様な事にならない為にも、とても大事な修理と言えます。
作業はおおまかな工程をピックアップした物をご紹介しています。
スタインウェイだけに修理金額も結構かかってしまいますが、見過ごせない点でもありますので、ご参考ください。